セラピストの心理状態はクライアントに影響する

投稿日:2021/11/25

私がNLPのトレーニングをする時は受講生さんに内緒で裏のテーマを決めています。

受講生さんに、確実に持って帰ってもらいたいNLPの学習に関するものは表のテーマ。
セラピストやコーチ、NLPを修めた存在として人と関わる上でヒントとなるものは裏のテーマとして設定しています。

裏のテーマを決めると、そのテーマに付随した出来事が起こるので、毎回楽しみにしています。

プラクティショナーコースで起きたある出来事・・・


その日の裏テーマは「セラピストの心理状態はクライアントに影響する」でした。
雰囲気

人は誰でも影響力を持っています。

周りの人から望ましい反応を引き出すことも。
逆に、周りの人から望ましくない反応を引き出している可能性も。

もしもピンと来たのであれば、

自分自身を満たし、中庸な状態でい続ける。


そのことに意識を向けてみると、いいかもしれません。
自分の状態を意図的に作り出すことができれば、周りの反応はあっさりと変わっていきます。

NLPプラクティショナーコース では、カウンセリングの基本的な型を学びます。

 

NLPには効果的なワークが様々にあります。
そして、それらを正しく使うことによって圧倒的な効果を発揮します。


切れ味のいいナイフはステーキやハンバーグを切るのにはとても有効ですが、ご飯を食べたり味噌汁を飲むのにはあまり適していません。
スキルはあくまで道具、正しく効果的に使うには自分が正しく状況を理解している必要があります。


カウンセリングの型を使って正しく状況を理解することによって、どのワークが最も効果的なのかが分かります。

クライアントさんの問題だと表現していることは、本質的な問題のごく一部に過ぎない事が多いです。

「やせられない」

痩せることを目標に色々頑張ってみてもうまくいかなかった。
「自分コントロールできない私はダメな存在なんじゃないか?」そんな思い込みをしていた人にカウンセリングの型を使って質問していくと、

「本当は自分を認めてあげたかった」

そんな言葉に行き着くことがありました。
「やせられない」ことが問題なのではなく、「自分を認められない」ことが本質的な問題でした。
自分を認めることに専念し始めると、自然と理想的な体型になっていきました。


カウンセリングやコーチングでは、目に見えないものを取り扱っていくため、効果的な型を知っておくと、とてもやりやすいですね。
型通りに進めることも、型から派生して思い通りのやり方に変えていける可能性も秘めています。


そんな型の練習をしている最中に 受講生さんからこんな質問が

「質問を続けていくと、クライアントさんがネガティブな方向に進んでしまいそうなのですが、型どおりに質問しても大丈夫でしょうか?」

「興味深いですね」

色々とお話を聞いてみると、質問に対してネガティブな回答が返ってきたときに深く掘り下げると、更なる深みにはまっていきそうな感じがする。という事でした。

クライアントさんがネガティブに捉えている出来事を、セラピストさんもネガティブに受取ると、更なるネガティブが生まれる。

まさに、その通りですね。

では、どのようにしたらいいのか・・・

1.共感の落とし穴
(1)あなたの見たいように世界が創られる
(2)あなたも穴に降りて行ったなら
2.どうあるべき?
(1)自分の影響力を知る
(2)相手を信じる


1.共感の落とし穴
まずはこの出来事がどのようにしても来てるのかを知ることが大切ですね。

(1)あなたの見たいように世界が創られる
クライアントさんの話す言葉を受取る時に、セラピストさんは自分の好きな様に意味づけをすることができます。

「クモの糸に捕えられたような感覚なんです。」

この言葉を発した人はどんな心境だと感じますか?


「思うように動けない、身動きが取れなくて苦しい。
何でこんなことになったんだろう、逃げ出したいのに逃げ出すこともできない。
私はなんて無力なんだ。」
と思っている。


「今はクモの糸に捕らえられているだけ。
何らかの方法で解ければまた行動することができる。」
と思っている。


受け手によってどちらを想像することもできますよね?
そして、想像したものによってその先の世界が違っている感じがしませんか?


相手が自分が無力だと想像していたら、さらにネガティブな答えが返って来そうですよね。
相手はまた行動できると想像していたら、抜け出す方法を答えそうな感じがしますよね。


この二つの違いはどこから来るのでしょうか?

それは「共感力」と「自分軸」です。

(2)あなたも穴に降りて行ったなら
人は相手の感情を感じ取ることができます。

相手の言葉、表情、仕草などにより相手がどのように感じているのかを自分の中で感じることができます。
それによって相手の状況を察し、理解することができます。

あなたが共感してくれたと理解すると、あなたへの警戒を解き、受け入れ始めます。


受入れ始めたところからセラピーの本番なのですが、完全に共感してクライアントさんと同じレベルに降りて行ってしまうとどうなるでしょうか?

深い穴の底に落ちてしまった人を助けるために、何も持たずにレスキュー隊員が穴の底へ降りて行ってしまったら・・・

救助対象者が2名になってしまいますね。

そうならないためにあなたがすることは、いつでも地上に戻れるようにしっかりとロープを張ること。
救助対象者にロープを上がってきてもらうか、救助対象者を担いでロープを上がることで、2人が地上に戻ることができますね。


2.どうあるべき?
相手の状況を理解していくことは大切です。
しかし、あまりに強く共感してしまうと同じ穴に落ちてしまいます。

ではどうすれば良いのか?

(1)自分に中心軸を作る
自分の中に一つの軸を作っておくのがお勧めです。
軸を作っておくことで、起きた出来事に動揺することがなくなります。

クライアントさんがネガティブな発言をしたとしても、自分の中にしっかりとした軸があれば、ネガティブに引っ張られることはありません。

外側に影響されない軸。

ちょっと抽象的ですよね。
具体的には、自分が信じている事(信念)や大切にしている価値観を指します。

たとえば、

・自分には良い事だけしか起きない
・最後は帳尻が合う
・生きてるだけで丸儲け

こんな言葉を自分の中心において大切にしている人がいます。
どんな言葉でも良いのですが、大切なのは

心から信じられているかどうか


「自分には良い事だけしか起きない」と思おうとしていても、目の前で電車のドアが閉まった時に時に「ついてない!」と思っているようでは信じきれていませんよね。


(2)相手を信じる
個人的に扱いやすい信念は「相手には無限の可能性がある」ということ。

自分自身の体験や、クライアントさんの体験を見てきて私が心から信じていること。

目の前の相手の中には無限の可能性があって、
今はたまたま、ネガティブな表現をしているだけ。

本来の力を取り戻したら、簡単にやりたい道をに進むことができる。


この信念を持ってクライアントさんと話すだけで、その事を思い出してくれる。

例え今、深い穴の底にいたとしても。
自分自身で深い穴を掘り、その中に入っただけ。
深い穴を掘る力があるのだから、その力を建設的に生かすことだってできる。

「クモの糸に捕えられたような感覚なんです。」

「クモの糸に捕らえられていると感じているんですね、それがどの様に問題なのですか?」

「・・・
自分でクモの糸を出して、自分を縛ってるだけでした。
私ってスパイダーマンみたいですね(笑)
スパイダーマンだとしたら、もっと色んなことできちゃいますね!」

自分自身の状態や信じているものによって、現実や相手が大きく変わっていく。
そのことを、体感として伝えさせて頂ける機会に巡り会えて本当にありがとうございます。

いつも深い学びを重ねていく受講生さんたちにも、感謝しています。
自分自信としっかりと向き合い、浮かんでくる疑問を質問してくれてありがとうございます。